第11回危機対応学トークイベント報告

2021年3月16日

 3月13日(土)、釜石市役所会議室と東京、福井、京都、島根など全国各地をオンラインで繋いだハイブリッド方式により、危機対応研究センター主催によるトークイベント「ソーシャル・ビジネスの可能性」を開催しました。

 今回の話題提供者は、東京大学社会科学研究所准教授の中村寛樹氏です。モデレーターは玄田有史(東京大学社会科学研究所教授)と中村尚史(東京大学社会科学研究所教授)が務めました。

 冒頭で今回のテーマであるソーシャル・ビジネスに関連する、ふるさと寄付金を活用したSDGs推進の取り組みについて、釜石市総務企画部長の佐々木勝氏から簡単な説明があり、その内容もふまえつつ本題に入りました。まず中村寛樹氏から「ソーシャル・ビジネスの可能性」と題して、ソーシャル・ビジネスの先駆的な事例を紹介しつつ、その概念や仕組み、課題、可能性について丁寧に説明していただきました。その上で、フロアを交えた白熱した議論が展開されました。

 利益の見込める事業だけでなく、「もうからない」事業をも含めてソーシャル・ビジネスを成り立たせるためには、どのような仕組みが必要なのか、またその主体はどのようにすれば確保できるのかといった点をはじめ、多くの興味深い論点が提示されました。とくに後者については、自己の利潤を目的としたビジネスではなく、利他的な目的をもったビジネスをやりたいという人は、案外、多いのではないかという中村寛樹氏のコメントに、イベントの場だけでなく、事後的なアンケートでも賛同の声が相次いだのが印象的でした。あまりにも多くの質問やコメントが寄せられたため、当日は時間が全く足りない状況で、オンライン・イベントにもかかわらず、かつてない盛り上がりを見せました。まさに「ソーシャル・ビジネスの可能性」を強く感じた次第です。本トークイベントでは、今後も、このテーマについて、継続して取り組んでいきたいと思います。

 今回の参加人数は、オンライン参加39名、釜石会場参加7名の計46名です。これは、これまでの本トークイベントでも、最も多い参加者数のひとつです。二回連続、オンライン開催になりましたが、ご参加いただいた全ての皆さまに、あらためて深くお礼を申し上げます。

(文責・中村尚史)