釜石市で危機対応学トーク・イベントを開催しました

2019年1月29日

 1月27日(日)、釜石市情報交流センター・ラウンジにおいて、中村尚史(社会科学研究所教授)のモデレートにより、危機対応研究センター主催のトーク・イベント「釜石港の発展と地域経済」を開催しました。

 今回は、2006年に弊所が釜石で実施した「希望学・釜石調査」から継続的に同市の産業研究に携わっている橘川武郎氏(東京理科大学大学院教授)と、元市職員として企業誘致を担い、地域経済の実情に詳しい佐々隆裕氏(釜石商工会議所専務理事)を、ゲストとしてお招きしました。

 橘川氏は、釜石港が24時間365日稼働する全国でも稀有な存在であること、世界最大水深の湾口防波堤が津波被害を軽減し早期に港機能が回復したことなどにより、コンテナ取扱量が大きく伸び、今や東北全体の経済発展に寄与していることを指摘しました。

 また、佐々氏は、釜石港が特定企業の少数品目を扱う港から様々な企業の多くの商品を扱う港へ変貌していることを挙げ、物流の多様化によって様々な企業ニーズに関する情報も流通するようになり、企業コラボレーション等による新産業が生まれていることを述べました。

 会場には港湾関係者、市役所職員、議員など約40名の市民が集まりました。さらなる釜石の発展に向け、ゲストと会場が一緒になって、ガントリークレーンの観光資源として活用、道路や鉄道インフラを通じての東北経済全体への貢献など、次の一手のための新たな仕掛けを語らい、夢が膨らむ楽しいイベントになりました。

 当日ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。