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研究

社研セミナー

まちづくり活動の新しい動向と論点
 —釜石市のエリアリノベーションの事例から—
大堀研(青山学院大学)

日時:2020年1月14日 15時00分-16時40分
場所:センター会議室(赤門総合研究棟5F)

報告要旨

 一般市民が参加するまちづくり活動として、近年、エリアリノベーションやリノベーションまちづくりと呼ばれる形態のものが注目を集めており、事例が増加している。その特徴は営利事業の重視にあり、従来の補助金・助成金等を財源の中心におくNPO法人等によるまちづくり活動とは異なるものとなっている。一般市民の参加に関する議論にも一石を投じている。

 本報告では、エリアリノベーションを主導する建築家・経営者などによる議論を整理し、従来の市民参加・住民参加論等との異同を検討する。ここでは「合意」や「営利」などが吟味の対象となる。次いで、岩手県釜石市でのエリアリノベーションの事例を紹介する。釜石市では、2015年より釜石大観音の仲見世商店街において任意団体がイベント中心の活動を開始し、2018年には事業会社が設立されるという経過を辿っている。その実態を踏まえ、市民のまちづくり活動への参加についての議論にどのような論点が加えられるかについて考察したい。


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