東京大学社会科学研究所

東京大学

MENU

案内

自己点検・自己評価報告 各所員の研究活動

藤原帰一

1.経歴

1956年 6月16日生まれ
1979年3月 東京大学法学部卒業
1981年3月 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了
1982年9月 エール大学大学院博士課程入学(83年9月中退)
1984年3月 東京大学大学院法学政治学研究科博士課程単位取得中退
1984年4月~87年3月 東京大学社会科学研究所助手
1987年4月~88年3月 千葉大学法経学部助手
1988年4月~92年3月 同 助教授
1992年4月~99年3月 東京大学社会科学研究所助教授
1999年4月 東京大学法学部教授
1999年4月 東京大学社会科学研究所教授(併任)

2. 専門分野

比較現代政治大部門,政治過程分野,専門分野:東南アジア政治・比較政治・国際政治

3. 過去10年間の研究テーマ

  1. フィリピンにおける政治体制変動
  2. 発展途上国における民主化過程の比較分析
  3. 東南アジア諸国における政府-与党関係
  4. 米中和解とアジア冷戦の終結過程
  5. 国際関係における合意形成と制度形成
  6. 国際関係における国民国家概念の形成
  7. 世界戦争と国際秩序
  8. 東南アジアにおけるナショナリズムと政治変動
  9. 米ソ冷戦の終結過程の研究

4. 1998年度までの主要業績

  1. フィリピンにおける「民主主義」の制度と運動」東京大学社会科学研究所『社会科学研究』、第40巻第1号、1988年
  2. 「権力政治と相互依存ー鴨武彦『国際安全保障の構想』を中心として」『思想』、第803号、1991年5月
  3. 「民主化の政治経済学ー東アジア工業圏と政治変動」東京大学社会科学研究所編『現代日本社会』第3巻、東京大学出版会、1992年
  4. 「アジア冷戦の国際政治構造ー中心・前哨・周辺」東京大学社会科学研究所編『現代日本社会』第7巻、東京大学出版会、1992年
  5. 「主権国家と国民国家ー「アメリカの平和」への視点」岩波講座『社会科学の方法』第10巻、岩波書店、1994年
  6. 「政府党と在野党ー東南アジアにおける政府党体制」萩原宜之編『民主化と経済発展[講座現代アジア第3巻]』、東京大学出版会、1994年
  7. 「工業化と政治変動ー国家・資本・社会」坂本義和編『世界政治の構造変動』第3巻、岩波書店、1994年
  8. 「世界戦争と世界秩序ー20世紀国際政治への接近」東京大学社会科学研究所編『20世紀システム』第1巻、東京大学出版会、1998年
  9. 「ナショナリズム・冷戦・開発ー戦後東南アジアにおける国民国家の理念と制度」 東京大学社会科学研究所編『20世紀システム』第4巻、東京大学出版会、1998年
  10. 「冷戦の終わりかた」東京大学社会科学研究所編『20世紀システム』第6巻、東京大学出版会、1998年

5. 社会科学研究所における自己の研究分野と研究活動の位置づけ

(1)1999年4月付けで法学部に配置換えとなった。以下の記述はすべて過去形となるが、今後とも社会科学研究所の研究に参画する意志に変わりはない。

(2)1984年から15年にわたる期間の研究の中心は、本研究所の共同研究、いわる全体研究であった。社会科学研究所助手として、また千葉大学在職中は研究委嘱として、初期のシンポジウムの頃から『現代日本社会』研究に関わり、二つの論文を執筆した。1992年に助教授として赴任した後は、共同研究『20世紀システム』の発足から積極的に参加し、企画立案に関わるとともに、合計4本の論文を寄稿した。

(3)全体研究が主要な論文を発表する場であったとすれば、社研の政治学系スタッフを主として作られた比較政治研究会が、研究の中間報告の場であった。助手として赴任ずる前の1983年に始まり、98年までの間に、この研究会では合計12回の報告を行った。

(4)このように、自分の研究を進めるに当たって社会科学研究所がもっとも中心的な場所となった。私にとって社会科学研究所は実り多い勤め口であったが、さてそれでは社会科学研究所にとって私が役に立つ存在だったのか、それはわからない。

6. 今後の研究テーマ

すでに進めた研究をまとめる作業と、新しく着手する作業の二つに分かれる。

  1. まとめる作業
  2. マルコス評伝
  3. 戦争の終わりかた
  4. アジア権威主義とその崩壊
  5. 新たな作業
  6. 冷戦終結と地域政治
  7. 戦争と歴史意識
  8. 紛争調停の比較政治分析

7. 主な教育活動

  1. 大学院
    東京大学大学院法学政治学研究科において、入門セミナー「国際政治入門」と「比較政治入門」を、またリサーチセミナーとして「東南アジア政治研究」を、それぞれ担当している。
  2. 学部
    東京大学法学部で「国際政治」(4単位)の講義と「特別講義・東南アジアの政治(隔年、2単位)」を担当している。

8. 所属学会

日本国際政治学会(評議員・理事),日本比較政治学会(企画編集委員・理事),アジア政経学会(評議員),日本政治学会, 東南アジア史学会,日本平和学会,American Political Science Association,Association for Asian Studies,International Studies Association

TOP