拠点概要

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拠点設置の目的

 東京大学現代中国研究拠点を設置する目的は、現代中国に関わる部局横断的な研究チームを組織して、東京大学を学際的中国研究の世界拠点とすることである。研究の充実を基盤として、現代中国研究の国際連携と成果普及を推進する。

 本事業の前身は、2007年度から大学共同利用機関法人人間文化研究機構の現代中国地域研究推進事業の一環として、東京大学と同機構との協定にもとづいて共同設置された研究拠点である。この拠点は2007年度からの第1期、2012年度からの第2期と、それぞれ5年間ずつ存続し、2016年度をもって終了した。2017年から発足した現代中国研究拠点は事実上の第3期であるが、社会科学研究所の「拠点」から全学の「拠点」に転換したい。但し、拠点の事務局は引き続き社会科学研究所に設置される。

 第2期の間に、現代中国研究拠点は北京大学国家開発研究院を中心に発足したInternational Consortium for China Studies(ICCS)に日本の研究組織では唯一の発足メンバーとして参画してきた。ICCSには欧米や中国などの現代中国研究の拠点機関が集っており、当拠点はICCSでの活動を通じて東京大学と日本の現代中国研究を世界に橋渡しするハブ機関となる。

 当拠点は学内で中国研究に従事する教員と連携して、学部学生対象の現代中国理解講座を開催し、東アジアに焦点をもつ国際感覚を鍛える。また、社会人・卒業生を対象とする現代中国講座を実施し、研究成果の社会への還元を図る。さらにアジア研究図書館と連携し、これまで学内各部局に任されてきた中国関連資料の状況を把握し、基礎的な資料、とりわけ現代中国の統計や年鑑を研究者や学生が常に利用できる環境の整備に貢献する。

拠点設置の効果

 世界の政治経済における中国の存在感と影響力はこれからも高まる一方であろう。中国は独自の政治経済体制をとっているため、政治学、経済学などの個別ディシプリンからのアプローチだけでは現状を解明することは難しく、学際的かつ総合的な地域研究的アプローチが必要である。東京大学には各分野で世界を代表する中国研究者が揃っており、部局を横断して研究の連携を深めることで、より総合的な中国像を提示し、教育にも活用できる。21世紀の国際感覚として中国理解が必須となる中で、本学の知的リソースを世界に向けて開放・発信することで、中国の外から中国を相対化しつつ研究するネットワークのハブとして、最大の機能を発揮することができる。桁外れの新興勢力である中国との関係を平和裏に再構築するという課題に、東アジアはもとより世界の各国が直面しており、中国の現状と未来を的確に提示する研究は、本学の指定国立大学への構想が目指す地球社会に対する大きな貢献となる。