山賊の里(山寨) 深圳のヤミケータイ産業集積

最近(2009年)中国で流行っている言葉の一つが「山寨」である。本来は「山賊のすみか」といった意味だが、ニセブランドなど何らかの脱法行為を行っている携帯電話を「山寨機」と呼び始めたところから転じて、ニセ物やコピー品を指すようになった。中央電視台が旧暦の大晦日に放送する「春節晩会」をもじって、スターの物まねを集めた「山寨春晩」、白い犬の目の回りなどを黒く塗ってパンダに見せかけた「山寨熊猫」等々、ニセ物やパロディを広く「山寨」と呼んでいる。
さて、本家の「山寨機」の方は、2009年時点で深圳にメーカー数1000社以上、従事者は100万人とも言われ、生産台数は1億台を突破した模様で、ますます盛んである。2009年11月に「山寨機」を生産するメーカーや市場をたずねた時の写真を紹介する。

   「山寨機」メーカーはビルの中に何気なく入っている。
(ちなみに写真に写っている名称は「山寨機」メーカー
というわけではない。)
1社あたりの従業員はせいぜい20人程度。もちろん
製造はEMSなどに任せ、「メーカー」がやることは、
注文を受けて、ケースをデザインし、生産を発注する
ことである。
「山寨機」の部品は深圳市の「華強北」と呼ばれ
る 一角で調達できる。メーカーもこの辺に集ま
ってらしい。
「華強北」は年々規模を拡大している感じだ。
 
  「山寨機」メーカー向けに携帯電話のケースを売る店

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