中国乳都
内蒙古自治区の中心都市フフホトは、中国乳製品工業協会から「中国乳都」という称号をもらっている。
なぜならフフホトには蒙牛、伊利という中国の2大牛乳メーカーが本社をおいているからである。中国の牛乳市場で2社のシェアは合わせて60%を超えている。2社とも全国に工場を展開しているが、最大の工場はフフホト郊外にある。

 フフホトの人口の多数は漢族だが、回族も相当いるらしく、市内には「回民区」という区まである。回民区のメインストリートは左のようにイスラム風に飾り付けられたビルが並んでいる。
回民区にあるモスクはイスラム風にして中国風で何とも面白い。 
回族の食べ物は麺やパンのような小麦粉を使ったものが多い。モスク近くにあった「乾貨店」はナンにドライフルーツを刷り込んだようなものや、ドーナツみたいなものなどをいっぱい売っていた。美味しかったが、みなずっしりと重くて、余りたくさんは食べられない。 
回民区から南へ下ると一転してチベット仏教の寺がたくさんある地域に至る。チベット仏教はモンゴル族がこの地にもたらしたものである。 寺の中ではお坊さんたちが長いアルプホルンのような楽器を吹きながら読経していた。  
 蒙牛の広大な工場群はフフホトから南に40㎞ほど行った和林格爾県にある。ここには6つの工場、住宅区、ゴルフ場(9ホール)、1万頭の乳牛を飼う直営牧場、牛の糞で発電するメタンガス発電所まであり、日産4000トンの液態牛乳のほか、粉乳、アイスクリームなどを生産する能力を持っている。写真は見学できる第6期工場。


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