◇四六判 上製・343頁
◇2,520円(本体2400円+税)
◇2007年9月26日
ロビン・メレディス著 大田直子訳
〔監修〕 丸川知雄(中国部分)・大場裕之(インド部分

序 章 経済の地殻変動
第1章 毛沢東と中産階級の共存
第2章 糸車から光ファイバーへ
第3章 アメリカ製の「メイド・イン・チャイナ」
第4章 インターネットのスパイスルート
第5章 グローバル・サプライチェーン
第6章 インドの文化革命
第7章 華やかな革命
第8章 水と油の地政学
第9章 競争力回復の促進剤
 
内容紹介
「フォーブス」の女性記者による中国とインド経済のレポート。
一冊で、現代史からビジネスの現状、インドと中国の台頭がもたらす国際関係への変動、そして先進国アメリカはどう対応したらよいかまでを、元気のよい文体で論じきる。
ところで、監修者は何をするかと言えば、翻訳をチェックするとともに、原著までさかのぼって誤りを黙って直した部分もあります。間違いも含めて正確に訳すべきだという考えもあるかもしれませんが、本書については直すべきだと思いました。
この本によせた「解説」にも書いたのですが、日本のビジネスマンにお薦めの本です。なぜか。第一にこの本は明るいからです。インドや中国相手の商売をする人たちに、仕事に望む前向きな気持ちを養ってくれると思います。もっと深く中国に入り込んでいる日本のジャーナリストもいるかもしれませんし、本書のインドへの食い込みは私から見てもちょっと表面的ですが、日本のジャーナリストは取り上げる話題が暗いです。暗いばかりじゃ商売をする気も萎えるでしょう。第二に、インドと中国の台頭がアメリカの雇用を揺さぶるという試練をもたらすこともしっかり論じています。この点も日本は危機感が薄いです。