研究活動

プロジェクトセミナー

連邦・自治・デモクラシー ― 憲法学の観点から

報告要旨

 本研究は、憲法学が地方自治をどのような枠組みで理解してきたか、また理解するべきかという問題を論究することを通じて、同じく自治を研究対象とする他の社会科学分野との対話のためのひとつの切り口を提供することを目的とする。日本の憲法学・行政法学が地方自治を論じる際の基本的枠組みはドイツ公法学に由来するため、ドイツにおける理論的発展とその背景を分析することによって上記の研究目的を果たすことが試みられる。まず、今日まで伝わる地方自治の位置づけ、とりわけ自治体と国家との厳格な区別は、ビスマルク帝国期の連邦国家論と密接な関係に立つものであり、その連関を整理することが課題となる。次に、この連邦国家論の古典的枠組みに対して、EU統合の進展などの影響もあり、連邦についての新しい捉え方が学説上登場するに至っている。本研究では、そのうち「多層的システム」という捉え方を公法学に導入しようとする議論に着目し、この枠組みを連邦のみならず地方自治にまで適用した場合に、地方自治についての上記の古典的枠組みとは異なるいかなる知見が得られるのかを検討する。最後に、かようなドイツの理論の検討から得られた帰結を日本の学説状況と照らし合わせ、ここから浮かび上がる日本憲法および日本憲法学の特質と課題を提示する。

 

 

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